郵便局のみまもりサービス、局内には冊子型のパンフレットが用意され、最近はテレビCMも流れるようになりました。
離れて暮らす高齢の親をもつ方は、郵便局のみまもりサービスのCM、気になっている方も多いかと思います。
郵便局のみまもりサービスは地元密着型の郵便局の強みを生かした、訪問や電話による高齢者向け安否確認サービス。
毎月1回、郵便局社員などが使用者宅に直接訪問して、安否確認や健康状態の確認を行なったり、毎日電話で体調を確認してくれるもので、「駆けつけサービス」のオプションを付けることも可能です。
会いに行きたくても時間がなとれない、距離があって十分に対応することができないなど、一人暮らしの高齢の親を案ずる子供にとって、郵便局の見守りサービスはチェックしておきたい見守りサービスの一つではないでしょうか。
安否確認のための「現場急行・駆けつけサービス」というと、すぐにセコム(SECOM)やアルソックのなどのホームセキュリティが頭に浮かぶと思います。
では郵便局のみまもりサービスはどのようなシステムで、どんなメリットがあるのでしょう。ちょっと知りたくなりませんか?
今回は、郵便局のみまもりサービスの内容、そして強みと弱み、またセコムやアルソックとの比較も含めてまとめてみました。
離れて暮らす親の安否確認サービスを検討する際、参考にしていただければと思います。
郵便局の見守りサービスは選べる2タイプ
郵便局のみまもりには
「みまもり訪問サービス」
「みまもり電話サービス」
の2つのタイプがあり、オプションで「駆けつけサービス」を付けることができます。
みまもり訪問サービス
郵便局のみまもり訪問サービスは、郵便局社員が毎月定期的に高齢者宅を直接訪問して、会話を通して生活状況などをたずねるサービスです。
訪問時間は30分程度。
生活状況・質問事項の回答は、あらかじめ指定してある報告先へメールなどで通知されます。
郵便局のみまもり訪問サービスの強みは…
郵便局の社員が訪問して、会話によって状況を把握するので、認知症や身の回りの変化に気が付きやすいというのが大きな強みです。
質問は7つの基本項目と3つの選択項目、あわせて10項目。
単なる質問だけでなく、地域の情報や、高齢者が巻き込まれやすい事件など、その時々に即した会話を交えながらの30分の訪問となります。
訪問時に局員と撮影した写真も添付してもらえるので、画像による近況や家での様子も確認することができますよ!
訪問時の質問は基本項目7つ
- 最近体調はいかがですか?
- 最近、食事は規則的にとっていますか?
- 最近、良く眠れていますか?
- 最近どの程度、運動を行っていますか?
- 外出は1週間にどれくらいですか?
- 最近、特に日常生活で支障を感じることがありますか?
- 最近、心配事はありますか?選択できる項目は3つ
選択できる項目は以下から3つ選ぶことができます。
・最近、ケガ、病気にかかりましたか?
・持病の状況はいかがですか?
・健康診査を定期的に受けていますか?
・インフルエンザ等の予防接種を受けましたか?
・近所づきあいでお困りごとはありますか?
・今、欲しいものは何ですか?
郵便局のみまもりサービスの弱み
月に一度の訪問なので、緊急時の対応には不向き。
質問項目はあらかじめ決まった項目になるので、自由な質問には対応していません。
みまもり電話サービス
見守る側の高齢者宅へ、毎日決まった時間に電話(自動音声)で体調確認を行います。
その日の体調を電話機のボタンを押して回答し、回答内容はあらかじめ登録した先にリアルタイムで報告されます。
郵便局のみまもり電話サービスの強みは…
毎日定期的に安否確認したい、忙しくて毎日電話をかけることができない方向けの安否確認サービスです。
郵便局のみまもり電話サービスの弱みは…
みまもり電話は、自動音声による質問に、電話機のボタンで回答するタイプなので、あまり温かみを感じることができない方もいるかもしれません。
また、自動音声なので続けるうちに電話に出るのをやめてしまう可能性もあります。
スマートフォンを利用している方であれば、電話を使った安否確認サービスのひとつ「ドコモのつながりほっとサポート」もおすすめです。使い方は比較的簡単で利用料金は無料です。
駆けつけサービス(オプション)
緊急時・もしもの時は本人、また家族の要請に応じて駆けつけるサービスを付けることができます。
この場合の駆けつけは日ごろ見守り訪問している郵便局の社員ではなく、外部の委託先業者(セコムやアルソック)のガードマンが対応します。
そのため「駆けつけオプション」を利用する場合は、セコムやアルソックなど別途警備会社との契約が必要になります。
郵便局の「駆けつけオプション」はセンサー機器などの貸与はなく、要請があった場合のみ駆けつけるタイプのサービスです。
料金は月額利用料とは別に(1回5500円税込 1時間以内)です。
郵便局のみまもり | 駆けつけオプション |
提携警備会社 | 外部の委託先業者が対応 ・セコム(SECOM) ・アルソック(ALSOK) |
サービス内容 | 家族の電話要請で警備会社が自宅に駆け付けるサービス(機器の貸与はありません) |
24時間電話サービス | 〇 |
使用範囲 | 自宅内のみに対応 |
鍵の預かり | 〇 |
月額料金 | 880円(税込) |
駆けつけ利用料 | 自宅内 5500円(税込) |
外出先 | ー |
郵便局のみまもりサービスの強み
訪問による見守り、毎日の電話による見守り、そして緊急時の駆けつけ、この3つで郵便局のみまもりはコンプリートします。
他社の安否確認サービスとの大きな違いは、毎月郵便局の社員が直接訪問して話を伺うという点です。
質問と目視によって生活の様子や変化が確認できるので、センサーなどの機器を使った見守りとは違った安否確認ができます。
また通常、警備会社の駆けつけサービスを利用するには、ホームセキュリティへの加入が必要になりますが、郵便局の場合月額880円で駆けつけの契約を行えるので、その点はメリットといえます。
郵便局のみまもりサービスの弱み
弱みはサービスに対する月額料金だと思います。
月1回の訪問で把握できるのは、生活の状態程度でしょう。
それを補う電話による見守りは、自動音声…はたして高齢者に歓迎されるシステムでしょうか。
ひと月当たりの利用料金が、駆けつけサービスまで入れると4450円(税込)で、セコムやアルソックの機器の貸し付けまで入れると、さらに月額料金は膨らんでしまいます。
料金面だけをみると、直接セコムの「シニアサポート」やアルソックの「みまもりサポート」を契約するのと変わらないか、高くなるケースさえありえます。
ただ、認知症の心配がある場合、月一回の訪問サービスは、認知症や身の回りの変化に気が付きやすいという利点もあるので微妙なんですよね。
結局、どのようなみまもりを希望するのか、どのような見守りが必要なのか、よく考えてサービスを選ぶことが重要になってきます。
郵便局の見守り、セコムの見守り、アルソックの高齢者見守りを比較
郵便局の見守りサービスでは、「駆けつけ」に外部の会社と連携したサービスを提供しています。
そのため、オプションで駆けつけを利用する場合は「セコム(SECOM)」や「アルソック(ALSOK)」と契約することになります。
そして、月額利用料880円の他に、駆けつけ料は1回につき5500円(税込)が必要になってきます。
ならば、いっそのことはじめから「セコム(SECOM)」や「アルソック(ALSOK)」と契約した方がいいのではと思ってしまいますよね。
私はそう考えてしまいました。
でも、調べてみると微妙に郵便局を利用するメリットもあったので、ご紹介しておきたいと思います。
「郵便局の見守り」と「セコムの見守り」を比較
セコムの高齢者見守りサービス「セコムスマートneo」の場合、「親の見守りプラン(レンタルタイプ)」の契約では月額4840円(税込)の中に人感センサー、マイドクター(ペンダント型緊急通報装置)や自宅への駆けつけ費用など、安否確認費用が一式含まれています。(自宅への駆けつけは何度でも無料、別途費用は発生しません)
郵便局の見守りを利用する場合「緊急通報サービス」はなく、月1度の訪問と音声電話による安否確認、「駆けつけサービス」は月額880円でオプション契約し、出動時は別途5500円が必要です。
どちらが良い、悪いというのではなく、
生活状況のわかる見守りと駆けつけのみが希望であれば郵便局。
持病などがあり、動けなくなっているときにも対応する見守りを希望するならセコム。
…というように、必要なサービスは何かを整理して利用するサービスを決めることが大事になってきます。
郵便局 | セコム | |
基本契約 | 見守り訪問サービス2500円 見守り電話サービス1070円~ | 親の見守りプラン4840円 |
訪問サービス | ||
人感センサー | ||
マイドクター(緊急通報) | 料金に含まれる | |
緊急時駆けつけ | (税込) | 880円料金に含まれる |
駆けつけ利用1回の料金 | (税込) | 1時間 5500円自宅は1時間まで無料 |
総 額 | 4450円(税込) | 4840円(税込) (初期費用がかかります) |
※料金は2022年9月現在のものです。ご自身で再度確認をお願いいたします。
「郵便局の見守り」と「アルソックの見守り」を比較
アルソックの高齢者見守りサービスは基本のコースに必要なオプションを付加していけるタイプの見守りです。
おすすめは非常用押しボタンが付いた「見守りサポート」プランに無線式ペンダントをオプションとして付けた見守りサポートです。(初期費用なしの0スタートプランの場合:月額2970円₊見守りペンダント154円)
非常用押しボタンや首にかけるタイプの無線式ペンダント(オプションで月額154円)をつかって緊急事態を知らせることができ、緊急時にボタンを押すとアルソックの隊員が出動してくれます。
また見守りサポートに空間センサーを使った「見守り情報配信サービス」(月額1133円)を付加すると、センサーで見守り、感知の有無をメールで通知、異常時には出動してもらえます。(無線式ペンダント、空間センサー迄入れても月額4257円)
センサーで異常を感じた場合の出動は無料。
本人や家族による出動依頼の場合は1回3300円(1時間以内)別途料金が必要です。
郵便局の見守りは月1回30分の見守り訪問、電話見守り、そして駆けつけオプションまでつけると月額4450円。
比較は微妙なところですよね…。
結論から言うと、持病があるならセコムやアルソックがおすすめ。毎月の訪問で一人暮らしの親の様子を知る程度のみまもりで十分な場合は郵便局の見守りでも良いと思います。
✔離れて暮らす家族を見守る
✔必要なサービスのみ選べるので経済的
✔ 待機拠点も多く駆けつけにも安心の対応
※無料の資料請求はコチラ
※タップするとアルソックのページに移動します。
郵便局 | アルソック | |
基本契約 | 見守り訪問サービス2500円 | 見守りサポート2970円 |
訪問サービス | ||
ペンダント型非常押しボタン | オプション(154円) | |
見守り情報提供サービス | オプション(1133円) | |
見守り電話サービス | オプション(1070円~) | |
緊急時駆けつけ | オプション880円(税込) | 料金に含まれる |
駆けつけ利用1回の料金 | 1時間 5500円(税込) | 1時間3300円(税込) センサー感知による出動は無料 | 家族の依頼で駆けつけた場合
総 額 | 4450円(税込) ※見守り電話・緊急駆けつけオプションを含む | 4257円(税込) ※見守りペンダント・情報提供サービスを含む |
郵便局の見守りサービスまとめ
多くの安否確認サービスがある中、郵便局の見守りサービスの一番の魅力は、地域に密着したサービスを得意とする、郵便局員による「訪問見守りサービス」だといえます。
月に一度30分程度ですが、高齢者にとっては「郵便局社員が訪問する」という大きな「安心感」があるのではないでしょうか。
また体の不調や日々の困りごとを話せる、心を許せる訪問者は、高齢者にとっては心強い支えとなるはず…。
郵便局の見守りサービスは、定期的に生活の様子や雰囲気を知ることができる、ほんのり温かさを感じるタイプの見守りといえます。
月一回のみまもり訪問では不安…
それでも月一回のみまもり訪問では不安。
もっとしっかりとした安否確認が必要
…と感じる場合は、高齢者の見守り実績のある「ホームセキュリティーサービス」を検討してみることをお勧めします。
「ホームセキュリティーサービス」と聞くと、費用を心配してしまいがちですが、業界大手のセコム(SECOM)やアルソックでも、月額3000円前後から利用できます。
まずは価格や仕様を知るためにも、資料を請求してみましょう。
資料請求の際は、必ず数社から資料を取り寄せ、様々な角度から比較検討なさることをお勧めします。
価格・仕様に加え、スピード・資料請求後の対応もチェックします。
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その会社のサービス知るための大きな要素になります。