お年寄りの認知症対策にGPSはとても重宝するアイテムです。ただ、どんなに重宝するアイテムでも持ち歩いてもらえなければ意味がありません。
そこでよく利用されているのが、外出時にはいている靴にGPS端末を設置する方法です。
靴の甲の部分に、マジックテープを駆使して小型のGPSを靴につけるよう工夫する方法から、靴底に仕込むタイプ、薄型のGPSを中敷きに組み入れたもの、普段利用している靴を加工してもらいGPSが内蔵できるようにするタイプなど様々なサービスなどもあります。
今回はさまざまなサービスの中から5つ厳選してご紹介していきます。
認知症GPS靴につけるタイプ5選
認知症GPS靴につけるタイプとして今回ご紹介するのが以下の5つです。
アメリカ発の「GPSスマートソール」は、靴のタイプを選ばず見た目がタダの中敷きなので、初めて目にする方も多いかもしれません。
ひとつづつ見ていきますね!
- GPS靴どこさいる(旧:いまどこちゃん)
- GPS装着シューズ「魔法の靴」
- アメリカ発のGPSスマートソール
- GPSどこでもシューズ
- 超小型GPS端末「GPキューブ」対応シューズ
GPS靴どこさいる(旧:いまどこちゃん)
どこさいる | |
GPS料金 | 月額料金:2,200円(税込み) 初期費用:5,500円(税込み) |
(税込価格) | 専用ケアシューズうららかGPSウオーク10780円(ひも+ファスナー) うららかGPSウオーク8580円(マジックテープ) ※専用靴+毎月のGPS利用料金が必要です。 |
特徴 | ・フル充電で最長400時間(約17日間) ・電池残量の通知機能 ・生活防水 ・振動感知機能付き(靴を履いた時などの振動) ・専用ページより端末のブザーを鳴らせる ・アプリで位置検索 ・コールセンターで位置情報(オプション) ・GPS設置可能の専用靴あり |
サイズ | H45.5×W38.5×D11.85mm 30gほど |
どこさいる|公式サイト |
「どこさいる」は、徘徊高齢者の位置情報がわかるレンタルGPS端末。以前「GPSいまどこちゃん」の後継機です。
「どこさいる」はGPS機器本体はレンタル。(そのため初期費用、月額利用料で利用できます。)
端末を靴底に収納できる専用靴(別売り)に内蔵できるので、徘徊が心配される老人を自然な形で見守ることが可能です。
GPSを収納できる専用靴を購入すれば、毎月かかるコストは「どこさいる」のGPS使用料金(2200円)のみとなります。
「どこさいる」の大きな特徴の一つが、振動感知器機能。
GPSで場所の検索ができるだけでなく、靴を履いた時などの振動を感知した時にメールで通知してくれるので、出かける時点で対策が可能になります。
しかも振動感知はレベル設定もできるのでとても便利。
バッテリーは最長400時間(約17日間)ですが、電池残量の通知機能があります。
本体の充電残量が「75%」「50%」 「30%」「15%」「0%」のときに、指定のメールアドレスへ通知してくれるのでバッテリー切れの予防対策もバッチリです。
GPS端末の現在地(地図情報)は、専用ページから確認することもできますし、コールセンターに依頼することもできます(220円/1回)。
GPS装着シューズ「魔法の靴」
魔法の靴 | |
料金(会員制) | ・入会金: 3,300円(税込み) ・初期費用:3,300円(税込み) ・月額利用料は3,650円~ ※利用料金は4種類の会員形態によって異なる ※靴の加工のみも受付可能 |
特徴 | ・既存の靴を加工しGPSが取り付けられるようにできる ・徘徊老人監視システムとして助成対象 ・料金は会員形態によって4タイプ — GPSについて — ・ドコモGPS(iTSUMO)を利用 ・リチウムイオン電池400mAh ・充電は週1程度でOK(公式ページより) ・簡易防水機能 ・充電残量が少なくなったらメールで通知 ・徘徊者が自宅から一定距離離れるとメールで通知 ・現在地はアプリで位置検索できる |
まほうの靴|公式サイト |
魔法の靴は本人がいつも履いている靴にGPS端末を装着することで、徘徊の不安を少しでも減らせるよう考えられた靴。
特許技術でほとんどの靴にGPS端末を装着できるところが大きな特徴です。
電池残量に低下など、重要なお知らせメールの配信登録は最大で4人までですが、位置検索だけなら何人でもスマホやタブレットから位置情報を見ることができ、家族みんなで見守ることができます。(同時にログインできるのは1名のみ)
また「魔法の靴」は徘徊老人監視システムとして助成対象に選ばれています。
助成金についての詳細は、各市町村の高齢福祉課などに問い合わせしてみるとよいでしょう。
徘徊が心配されるようなお年寄りは、不安を感じると新しいものやを受け入れてくれないという声をよく耳にします。
加工された「魔法の靴」は利用者が履きなれた靴なので、変化に対する不安を感じにくく、自然にGPS端末を取り入れられます。
料金について、入会金(3300円)、GPS端末開設時の事務手数料(3300円)は一律ですが、端末や靴を買い取る場合・レンタルする場合などで月額利用料金は4つに分かれていて、会員形態によって料金が変わります。
「魔法の靴」は4つの会員形態に分かれていて、それぞれ2年契約となっています。
※途中解約すると、GPS端末をレンタルしている場合違約金が必要になるのでご注意ください。
※すでにGPS端末を利用している場合、加工してもらいたい靴を送り、GPSが装着できるよう加工のみに対応してもらうことも可能です。(23,980円/加工料金)
GPSスマートソール
「GPSスマートソール」は靴の中敷きにGPS発信機を設置するタイプで、お年寄りや認知症などの方たちのためにアメリカで開発されたものです。
中敷きにGPSが仕込んであるので靴のタイプを選ばない事、ソールはカットすることでサイズ変更も簡単にできます。
GPS端末を靴に仕込むタイプはいくつかありますが、靴の中に中敷きとして敷くだけのタイプは珍しいですよね。
中敷きは通気性と耐久性があり、クッション性もあるので、本来の中敷きのように使えるのが大きな特徴です。
位置情報はスマホアプリやパソコンから確認できます。
GPSトラッカーとしては、世界最薄だと思います。
購入はアメリカのサイトからになります。
GPSどこでもシューズ
どこでもシューズ | |
(税込み) | GPS料金●初期費用:38,500円 — 内訳 — ・GPS端末本体:16,500円 ・事務手数料:5,500円 ・専用靴 :16,500円 ※買い取りコース以外にレンタルプランもあります。 ●月額料金:1,650円(通信費) ※2年縛りはありません。 |
特徴 | — 靴について — ・軽くて履きやすい形状 ・靴ひも、ファスナーなどがない ・履き心地を追求 ・徘徊老人監視システムとして助成対象 — GPSについて — ・ドコモGPS(iTSUMO)を利用 ・リチウムイオン電池400mAh ・充電は週1程度でOK(公式ページより) ・簡易防水機能 ・充電は週1程度でOK(公式ページより) ・簡易防水機能 ・充電残量が少なくなったらメールで通知 ・徘徊者が自宅から一定距離離れるとメールで通知 ・現在地はアプリで位置検索できる |
サイズ | H45.5×W38.5×D11.85mm 30gほど |
どこでもシューズ|公式サイト |
GPSどこでもシューズは、GPSを収納できる専用靴とドコモのGPS(iTSUMO)をセットにした、お年寄りの徘徊対策に考えられたサービスです。
GPSを内蔵できる専用靴は、認知症、高齢者の方にとって、面倒な靴ひも、つまみにくいファスナー、耐久性が低いマジックテープをなくし、両サイドにゴムを採用しています。
またGPSを設置した状態で280gと超軽量で、中敷きにサポートインソールを使うなどは着心地や歩きやすさを考えた作りになっているのが特徴です。
デザインがブラックの1種類しかないのがちょっと残念ですが、他メーカーのGPS専用靴よりリーズナブルで、軽く、履いた感じも足元がスッキリとした印象です。
GPS端末は「魔法の靴」でも使われているドコモのGPSが採用されていて、GPS端末は、レンタルの場合でも2年縛りがないので安心して申し込めます。
※GPSの位置情報は、家族だけでなくケアマネジャー、介護施設スタッフの方など何人でも利用できますが、同時にログインできるのは1名だけですのでご注意ください。(複数で同時にログインはできないシステムになっています)
超小型GPS端末「GPキューブ」対応シューズ
認知症GPS靴につけるタイプまとめ
認知症の徘徊対策に靴につけるGPSについてご紹介してきました。
いかがでしたか?
靴につけるGPS端末は、外に出る場合いつも身に付けてもらえるので、お年寄りの徘徊対策には取り入れやすい方法です。
スマホのアプリから居場所がすぐに分かるのも助かりますよね。
ただ、高齢の親が迷子になってしまった時、家族がすぐに迎えに行けないこともあるかと思います。
万が一の時にすぐに隊員が駆けつけてくれるセコムやアルソックの駆けつけサービスがあると、とても心強いです。
セコムの「みまもりホン」は外出先からの緊急通報が入った場合でも、駆けつけは無料。(家族による要請にも対応していますが、この場合は有料です)
アルソックには「見守りタグ」や「まもるっく」というサービスもあります。
✔離れて暮らす家族を見守る
✔必要なサービスのみ選べるので経済的
✔ 待機拠点も多く駆けつけにも安心の対応
※無料の資料請求はコチラ
※タップするとアルソックのページに移動します。
認知症GPS靴につけるタイプのよくある質問
- スマートトラッカーとGPSは同じですか?
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スマートトラッカーは本来は「スマートタグ」「アイテムトラッカー」「忘れ物防止タグ」と呼ばれるもので、GPSではありません。
財布や鍵、バッグなどに付けて室内などの狭い範囲で置き場所の位置確認ができます。
高齢者の徘徊対策として自治体などでも使われているサービスとしては、アルソックの「見守りタグ」があります。
見守りタグは、認知症のお年寄りのバックなどに小型の「見守りタグ」をつけることで、専用アプリをインストールしている人のスマホに反応し、移動した足跡を追うことができるシステムです。
- 専用靴のみの購入はできませんか?
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通販サイトの楽天やAmazonなどで、販売されているものもあります(下の画像は「うららかGPSウォークZ」 )。
GPSはついていないので別途端末を購入し、デジタル通信料などの月額が必要になります。