高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」利用条件と保証内容とは

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賃貸契約を解除します

私が地域協力員として見守り活動を行っていた80代後半の女性のもとに、突然アパートの家主からこのような通告がありました。

半年以内に退去してほしいとの内容で、後日、弁護士からの説明会も開かれたといいます。

あまりにも突然で、驚いて、どうしたらいいか不安でいっぱいの様子でした。

ここ数年、アパートなどで長く暮らしていた住民が、立ち退きを迫られるケースが増えてきています。

立ち退きを迫る理由は
建物の老朽化による建て替え
立ち退きを迫られ困り顔の老人

高度成長期に建てられた物件の多くは、経年で老朽化が進み、建て替えの時期を迎えています。

とはいえ、新たな住居は見つからず、立ち退きを迫られて一番困るのは高齢者のような弱い立場の人たちです。

「長年慣れ親しんだ住まいで、ここが終の棲家と思っていたのに、80代になってまさか住宅に困窮するとは考えてもみなかった」と、その女性も困惑しておられました。

賃貸住宅の場合、高齢になればなるほど様々な理由で部屋を借りにくくなります。

たとえば

収入が年金だけの人も多く、家賃が支払えなくなる可能性がある
室内で亡くなった場合「事故物件」となり次の募集が決まりにくい
高齢者は身寄りが少ないため身元引受人(連帯保証人)を探すのが難しい

…などの理由から入居を拒まれたり敬遠されがちなんですね。

今回は、高齢で連帯保証人が見つからない場合でも賃貸住宅への入居を支援してもらえる、高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」について、利用条件や保証内容など詳しく見ていきたいと思います。

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高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」とは

家賃債務保証制度とは
身元引受人がいない場合でも高齢者住宅財団が連帯保証人となり、家賃債務等を保証し賃貸住宅への入居を支援する制度です。

60歳以上の方で高齢者向け賃貸住宅に入居が決まっている場合、一定の費用を支払うことで、問題が発生した場合の家賃の支払い債務を保証してくれます。

高齢者住宅財団の「家賃債務保証」

制度利用者は、一定の費用(保証期間に応じた保証料)を負担。

高齢者住宅財団が債務を支払った場合、後日弁済します。

対象となる住宅

対象となる住宅は、高齢者住宅財団と家賃債務保証制度の利用に関する基本約定を締結した賃貸住宅、「高齢者円滑入居賃貸住宅」として都道府県に登録している賃貸住宅です。
(高齢者住宅財団のホームページで利用できる賃貸住宅も探せます)

どの物件でも家賃の債務保証をしてもらえるわけではなく、「高齢者円滑入居賃貸住宅」として都道府県に登録手続き済ませた住宅でなければ保証の対象にはならないところが一つポイントです。

家賃債務保証制度の保証料(利用料)

保証料は、2年間の場合 月額家賃の35%(一括払い)
(月額家賃の35%が1万円未満の場合でも、最低保証料金は1万円です)

更新や変更も可能なので、その際は高齢者住宅財団に相談してください。

また滞りなく家賃を収めている場合でも、保証料の返還はありません。

保証の対象と限度額

家賃滞納で賃貸住宅を退去する場合に限り、保証の対象となります。

保証の対象
滞納家賃
(共益費・管理費含む)
月額家賃の12ヶ月分相当額
現状回復費用
(残置物の撤去を含む)
月額家賃の9ヶ月分相当額

ちなみに保証の履行は入居者が退去した後、債務が確定してから行われるので、住み続けながら滞納分を支払ってもらうようなことはできません。

立替分の家賃と損害金の弁済

高齢者住宅財団が借主に代わって滞納家賃等を家主に支払った場合は、後日、借主は財団に対して滞納で建て替えた分の家賃、及び損害金(現状回復費用)を弁済します。

簡単に言うと、立て替えてもらった滞納家賃と損害金は、後で支払わなければいけないということです。

家賃債務保証を断られる場合もある

高住財の家賃債務保証制度は年齢による制限はないので、高齢であることを理由として保証を断られることはありません。

ただし、過去に家賃不払いによる退去歴がある場合や、信用取引状況(クレジットや銀行の取引状況)によっては保証してもらえないこともあります。

また緊急の連絡先は必須事項となっています。

友人や知人でも構わないので、緊急の連絡先が必要です。もしも見つけられない場合は、保証してもらえないこともあるので注意しましょう。

ちなみに月額家賃(共益費・管理費を含む。)は、月収の50%以下であることが条件となっています。

収入源は年金のみであったとしても、子供や親族等から金銭的な援助があったり、預貯金の額などによっては保証の対象となるので、まずは相談してみるとよいでしょう。

家賃債務保証を断られるケース
■過去に家賃不払いによる退去歴がある場合
■信用情報でクレジットや銀行取引で滞納などのリストに載っている
■緊急の連絡先が見つからない
■収入の50%以上の家賃の場合

サ高住(サービス付き高齢者住宅)でも利用できる?

利用権方式の場合は保証の対象になりませんが、賃貸借契約の場合は「サ高住」でも「有料老人ホーム」でも利用することができます。

サ高住はそのほとんどが賃貸借契約なので、アパートから退去してサ高住に移る時にも連帯保証人の役割を担ってくれるというわけですね。

高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」まとめ

高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」についてまとめてきました。

すでにご存知の内容だったでしょうか。

家賃債務保証制度や、高齢者住宅財団そのものを知らない人も多いと思います。

ここ1年の間でも、建物の老朽化による建て替えのため退去を迫られた高齢者を、私は3人以上見てきました。

ただでさえ引っ越しは大変なのに、年を取ってからの家移りが大変なのは言うまでもありません。それに住まいが決まらないという不安はとても大きなストレスになっているようでした。

保証人を頼める親族がいない方もいて、高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」をご紹介しましたが、まだまだ対象となる物件が少ないというのが本当のところです。

たとえ良い制度でも、登録されている住宅が少なければ意味がありません。

高度成長の時期に建設された建物は、取り壊し建て替えの時期に入っています。と同時に、アパートなどの賃貸住宅に長く住む高齢者の数もかなりの数に上ってきています。

保証の対象となる「高齢者円滑入居賃貸住宅」の登録数を、どれだけ増やしていけるかが今後の大きな課題だと思います。

(財)高齢者住宅財団ホームページ
電話:0120-602-708
(高齢者住宅財団のHPに移動します)

セーフティネット住宅情報
(セーフティネット検索・閲覧サイトに移動します)

※記事内容は執筆時点のものです。金額などの詳細は最新の内容をご確認ください。

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